【ネタバレあり】『デッドプール&ウルヴァリン』のあの曲について

今回はこの映画の冒頭について、過去の記事と同様に私が勝手気ままに思ったことを書いてみたい。
※ネタバレ注意※
作品の内容に触れているため、映画鑑賞がまだの方はご注意下さい。
デッドプールの映画シリーズは、音楽の使い方が好きな映像作品のひとつに含まれる。
特に前作のオープニングで、007を彷彿させる演出に壮大なセリーヌ・ディオンの歌声が乗ることで「ここは笑っていいのか?しんみりした方がいいのか?やっぱり笑うべきか?」と鑑賞中に気持ちを振り回されたのは記憶に新しい。
そういう面でも楽しみにしていたわけだが、今回も期待以上!
というか予測してない方向から曲が来た。笑
なんと今作のオープニング曲は、*NSYNC(2000年代に人気を博し、ジャスティン・ティンバーレイクが属していたアイドルグループ )の一番売れたアルバム『No Strings Attached』からチョイスされているのだ。

タイトルのNo Strings Attachedを直訳すると「条件や制約が無い」という意味になる。
色んな問題をクリア(?)してやっとMCUに合流するよ!とも取れる題名を冠したアルバムの一曲目が『デッドプール&ウルヴァリン』のオープニングとして使われた「Bye Bye Bye」
この曲名と操り人形のような関係に別れを告げる歌詞の内容を考えれば、デッドプールの過去作を制作・配給していたFOXへのお別れソングか?と受け止めそうになるのだが、そうは単純にいかないのがデッドプールである。
その理由はこの曲が流れる場面だ。
なんと 朽ちて骨だけになったウルヴァリンを操り人形のように駆使しながら、デッドプールがTVAのミニットメンたちの息の根を止めていくなんとも血生臭い場面でこの曲が流れるのだ。
勝手に墓から掘り起こすわ、死体を利用するわで、ウルヴァリンを巻き込みながらお馴染みの破天荒な俺ちゃん節を炸裂する気満々である。
そんな悪ふざけを繰り広げることで『ローガン』でのウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)と観客が味わったあの切ない別れを台無し/帳消しにしてしまうし、「Bye Bye Bye FOX!やぁディズニー!こっちは相変わらず制約なし(No Strings Attached)で好きにやらせてもらうけど!」と言わんばかりにノリノリで新しい幕開けを告げる。
非謹慎な演出としても、デッドプール(と製作陣)の意思表示としてもこの曲を機能させてしまうのは流石である。
※これを歌っている*NSYNCのジャスティンとJCがかつてディズニーチャンネルのスターだったのも更に面白さに拍車をかける。
また、このオープニングシーンでデッドプールが踊る振り付けだが、あれは*NSYNCが実際に踊っていたそのままを再現しているので気になる方は是非チェックしてほしい。
ちなみに「Bye Bye Bye」のMVでは紐に繋がれた操り人形風な*NSYNCのメンバーが登場する。
私は、デッドプールの戦闘に利用される骨ウルヴァリンを観ながらこのMVを思い出し苦笑いしていた。笑
*NSYNC - Bye Bye Bye (Official Video) - YouTube
とにかくこの選曲には驚かされたが、もしかすると *NSYNCのファンであるブレイク・ライヴリー(ライアン・レイノルズの奥さんであり、今回レディプールとしても出演)の好みを反映させたのかもしれない。
相変わらず下品でユーモラスで破茶滅茶で、こんなオープニングで始まってしまう『デッドプール&ウルヴァリン』だが、この映画はFOXをはじめ、様々な方面へ向けた感謝とリスペクトの気持ちを目一杯詰め込んだ作品になっている。
今作でデッドプールは自らを「マーベルの神」と言っていたのは、MCU以外の過去のマーベル作品(とそれらのファン)や日陰者扱いされてしまった功労者達へ光を当てる救済者という役割を担っているからだろう。
過去があるからこそ今があるんだ!といわんばかりの温故知新で承前啓後な精神と、 今作も誰かや何かに「失敗」や「落伍」のラベルを貼らせないブレないデッドプールの姿勢に目頭が熱くなった。
【余談】
・掘り起こされたウルヴァリンの死体に向かって「ヒュー」と呼ぶデッドプールは容赦がない。笑